2020年東京五輪で初めて採用される空手。イタリア代表として大会への出場が内定している空手・組手60kg級の世界王者、アンジェロ・クレシェンツォ選手が、イタリア紙『Gazzetta dello Sport』のインタビューにおいて意気込みを語っています。オリンピックでは、本来の階級である60kg級が実施されないため、67kg級での出場になります。
「出場権を獲得するまでは、汗水流して2年近くにおよぶ長い戦いでした。それも新型コロナウイルスの影響で3年に伸びました。しかし最終的にすべてが上手く行き、東京行きのチケットを手に入れることができました」
「もちろん体重差、体格差による困難はあるでしょう。ですからオリンピックでの基準に合わせたフィジカルトレーニングに取り組んでいます。それに戦術的な要素も加わります。戦術は、僕がこれまでの大会で培ってきたものを披露したいと思っています」
「最も警戒している選手? 例えば現67kg級世界王者であるフランス代表の(スティーヴン)ダ・コスタなどがいますが、僕は特別に1人の選手を警戒しているわけではありません。誰もがトップコンディションで臨んでくる大会です。ですから、過去にいくつもメダルを獲得するなど偉大な戦績を残していない選手であっても、手ごわい相手だと思っています」
「空手はパンチやキックの両方の技術を必要とされるなど、総合的な格闘技です。スピード感のある対戦も見どころだと思います。それに空手の本場である日本で開催されるので、絶対に見逃すべきではないと思います。僕自身、選手として参加できることを非常に嬉しく思っています。それに偶然にも、競技が行われるのは僕の28歳の誕生日である8月5日なんです。イタリアの空手チームは常に世界において頂点を競ってきました。イタリアは出場するすべてのカテゴリーでメダルを狙えると思っています」
男子組手67kg級予選ほか | 8/5(木) 10:00-14:45 | 日本武道館 |
クレシェンツォ選手はイタリア南部サレルノ出身の27歳。男子組手67kg級が行われる8月5日に28歳の誕生日を迎えます。所属はイタリア陸軍。2018年世界空手道選手権大会(マドリード)において、組手60kg級決勝で日本の佐合尚人選手を下して優勝を飾っています。