stadio nazionale o stadio olimpico del Giappone

頭の中はトウキョウ一色

2016年リオデジャネイロ五輪の金メダリスト(自転車競技・オムニウム)で、今夏の東京五輪でイタリア選手団の旗手を務めるエリア・ヴィヴィアーニ選手が大会へ向けて意気込みを語りました。

「もちろん実感はわいてきました。五輪が近づいていますしね。ジロ・デ・イタリアの後で少し休養を取り、今、僕の頭の中はトウキョウ一色です。旗手としてどんな風になるのか想像してみましたが、難しいです。そこで経験者の意見を聞いてみところ、『すごく感動するはず』と言われました。ジェシカ・ロッシとともに選手団の先導役アスリートとして旗手を務めるにあたり、心構えをしなければならないと思います。彼女と責任を二分できるのは幸運かもしれません。準備はできていますし、素晴らしいことだと思います」

ヴィヴィアーニ選手は、2012年ロンドン大会で旗手を務めた元フェンシング代表ヴァレンティーナ・ヴェッツァーリ氏からアドバイスを受けたことを明かしています。

「そう、ヴァレンティーナ・ヴェッツァーリと話をしたら、『素晴らしいことよ。特に(セルジョ)マッタレッラ大統領から国旗を受け取るときや、開会式で選手団を引き連れてスタジアムに入場するときは感動するわよ』と勇気づけられました。一方、責任を伴う役割である点も素晴らしいと思います。旗手としてジェシカ・ロッシとともに選手団を代表し、アスリートの模範になるわけで、重要なことだと思います」

コロナ禍で感じるアスリートとしての責任

新型コロナウイルスの感染拡大の影響により1年間の延期となった東京五輪。現在も世界的なパンデミックの状況が続く中、過去に類を見ない特殊な大会となりそうです。大会ではバブル方式が採用され、出場選手には移動制限やPCR検査など、“犠牲”が求められますが、ヴィヴィアーニ選手はあらゆる犠牲を払ってでも、五輪でメダルを懸けて戦えることに価値を感じています。

「確かにより責任を感じています。オリンピックは世界最大のスポーツイベントであり、再出発のような意味があると思います。オリンピックが開催されれば、続いてすべてが再出発することになるでしょう。かなり重要な任務であると感じる一方、正直、アスリートは特権を与えられていたような気もします。バブル方式であったり、バブル方式でなかったり、PCR検査があったり、形式はいろいろでしたが、常に試合で世界中を転戦していました」

「現在はワクチン接種も受け、東京へ行く準備はできています。僕らにとって競技に集中し、自分たちのパフォーマンスを示すことが非常に重要です。観客がいるかいないかは考えないように努め、自分たち自身に集中して全力を尽くすべきです。いずれにしても、オリンピックを楽しみたいと思います。例えば選手村では、他の国の代表選手に出会うことができます。いろいろ制限はあるかもしれませんが、アスリートならオリンピックのためにあらゆる犠牲を払うはずです。僕は隔離であろうと、PCR検査であろうと、喜んで従います。僕らにとって重要なのは大会に出場することができ、メダルを懸けて戦うことができることなんです」

出典
Gazzetta dello Sport